先日、往診で伺っているグループホームのスタッフさんから、腰痛で治療を受けたいという希望を頂きました。

既に一人のスタッフさんを診ていることもあり、治療の流れは何となく掴んでいらっしゃいましたが、幾つか質問を受けました。

その一つが、「いつまで治療を受ければ良いですか?」というものでした。

いつまで治療を受ければ止めてもいいですか、という意味合いと捉えましたが、こちらの答えは以下の通りでした。

「身体の調整ができて、腰痛を起こす生活習慣が改善できれば、直ぐですよ。」

診る前の段階で何回で良くなるとは言えませんが、一回良くなってしまえばそれ以上受ける必要はないのです、本来は。

ただ、腰痛を起こす原因が何かを把握して改善しない限り、同じことの繰り返しになります。

 

 

一般的に、ぎっくり腰など腰痛や急性の痛みは、ある日突然なるものと思われています。

しかし、どんな病気もいきなり発症するということは、外傷性以外では通常起こり得ません。

日常生活の中で、徐々に下地が作り上げられた結果として、痛みが発現するのです。

ですので、一度治療で治ったとしても、以前と変わらない生活を送っていれば、いずれ再発することは免れません。

 

 

多くの人は、腰痛に限らず病気になった時には医者などに任せれば良いと考えて、日常生活で特段注意することをしません。

しかし、前述の通り、多くの病気は自分の生活習慣が引き起こすものですので、再発を防ぐつもりであれば、生活習慣の中に原因を見つけ、改善していくことが重要です。

肺がんになったらタバコをやめる、肝臓が悪くなったら飲酒を控えるなど、比較的重い病気になると人はそれまでの習慣を改めますが、そうなる前から節度を守っていればそもそも病気は防ぐことが可能です。

ちなみに以前にも述べた通り、病気の原因は一つとは限りませんので、不足しているもの・過剰なものを自分なりに分析して、バランスを取った生活習慣にすることが必要になってきます。

 

 

最初の話に戻りますが、腰痛の治療後に良くなったら、原因を探して改めることで、その後の再発を防ぐことができます。

それでも、仕事柄腰の上げ下ろしが多かったり、重い荷物を持つことが多いなど、防ぎ切れないケースもありますので、その場合には鍼治療やマッサージなどを上手に組み合わせて頂ければ良いかと思います。

毎日元気に過ごしたい、それを叶えるには自分で自分の健康をプロデュースしてみましょう。

 

 

 



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