先日、在宅ケアの勉強会に行ってきました。
今回は「きこえ」を題材に、難聴患者の聞こえ方の体験や、補聴器や集音器の体験をしてきました。
今は時代が進んでおり、指向性・無指向性と集音範囲を変えられたり、防水機能があったり、またサイズも携帯ラジオサイズから耳にスッポリ収まるまでと、多岐にわたる補聴器・集音器が存在します。
ところで、講座の最初に話がありましたが、そもそも補聴器と集音器は役割が異なるのだそうですが、皆さんご存知でしたか?
私は違いが分かりませんでしたが、補聴器は医療機器、集音器は音響機器に分類されるそうです。
他にも、、、
◯補聴器:薬事法で定められた医療機器・対面販売が原則・周囲約3mの音を拾い、会話などに利用される・雑音を除去する機能などが備わったもの、高周波音を引き下げ聞こえやすくする機能など有
◯集音器:一般家電の扱いで音響機器・ネットや通販で売っているのは大抵こちら・7m先の音まで拾うことが可能・周囲の音全てを拾うため、会話に向かないことも・高周波音を引き下げる機能など有
このような違いがあります。
ザックリとまとめると、補聴器は会話向きに機能付されており、集音器は単純に音を大きくするもの、ということのようです。
難聴患者の中には、音がゆがんで聞こえる方もいるとのことで、この場合集音器で音を大きくしてもゆがみは補正されないので、補聴器の利用を薦めるとのこと。
ただ、講師の方も話していましたが、いくら多機能なものを使っても、自分に必要がない機能は宝の持ち腐れで、やがて押入れに入ってしまうことになります。
もともと聞こえなかったところにこのような機械を使い始めると、音が大きすぎるといって嫌われることも多いのだとか。
音の大きさに慣れるまでには、おおよそふた月掛かるのだそうです。
そのような事態を避けるためにも、販売店で頼れる担当者を見つけることが重要で、補聴器の聞こえについて時々メンテナンスを行うことを勧めていました。
そんなわけで、補聴器が欲しなって、通販で買ったら聞こえが悪かったと言っても、通販で売っているものは集音器なので文句が言えません。
中には、通販で買った集音器を何種類も持って、行政の相談窓口に来る方もいるそうです。
違いがわかれば、目的ごとに選ぶことができますね。
ちなみに、当院に重度の難聴患者さんがいらしていますが、鍼治療を行う前と後での聴力検査で改善が見られました。
数週間で徐々に聞こえが悪くなってしまいますが、治療後しばらくは良く聞こえるようになると喜んでいただいており、定期的に治療にいらして良い状態を保っていらっしゃいます。
補聴器に頼らず生活できることを求めるのであれば、鍼治療も一つの選択肢になるかと思います。
これらを参考に、必要に応じて最善の選択をしていただければ幸いです。
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