第二次世界大戦の最中、西ヨーロッパ諸国は戦争の影響で、肉・卵・バター・チーズなどが急に手に入りにくくなったそうです。

すると、それらの食物の消費が落ちるに従って、虚血性心疾患による死亡率が低下し始めたのだとか。

戦争が終わり、脂肪の消費が通常に戻ると、虚血性心疾患による死亡率は戦前の水準に戻ったそうです。

これは、アンドルー・ワイルのナチュラルメディスンという著書の中に出てくるお話です。

 

別の話では、ベトナム戦争で戦死した18〜19歳の兵士の解剖所見では、そのほとんどのケースに冠動脈のコレステロール沈着が確認されているのだとか。

これは、現代的な食生活を送っていることが原因であると述べられています。

著書では、飽和脂肪が多い食生活、すなわち肉・全乳・全乳製品・バター・ラード・ビーフ脂肪・ココナツ油・ヤシ油などを使った料理を好んで食べる生活が、動脈硬化を促す、と書かれています。

ココナッツオイルに関しては、健康作用が注目されたのが最近の話です。

中鎖脂肪酸や短鎖脂肪酸で分解されやすく、、、などなどのお話があり、最近の研究で色々分かってきているのかなぁといった印象です。

ただ、性ホルモンに悪影響を及ぼすという作用も解明されてしまったそうで、良いことばかりではないですね。

当院では以前から申し上げていますが、何事もほどほどに、良いと言われたからそればかり摂るというのは逆に不健康です。

 

何れにしても、過ぎたるは及ばざるが如し、そして飽食の現代にあってはどの油であれ総和では摂り過ぎの傾向にあるわけです。

ざっくり簡単に健康体を目指すのであれば、油の消費量を抑えるところから始めるのが妥当でしょう。

先日、テレビの健康番組で芸能人の食生活覗き見、などとやっていましたが、ある芸能人の食卓は油・脂の類をまぁ20種類近くも使い分けながら料理していると自慢していました。

いくら個々の油に健康効果があるといっても、総摂取量で見たら動脈硬化まっしぐらですね、という感じです。

先人たちが不遇の時代に身をもって証明してくれたことなのですから、追体験しなくても良い我々は幸せです。

それを肝に銘じつつ、油に限らずどんな食材でもほどほどに、バランス良く摂取することを心掛けたいですね。



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