最近、私が在宅鍼灸・マッサージで伺っている中で、足に問題・悩みを抱えている方が思いの外多いので、以前勉強会で学んだ内容を投稿してみたいと思います。

 

年配者の問題として、一つ運動量の低下が元で脚に対して様々な症状を抱える、というものがあります。

膝痛、痺れ、変形性股関節・膝関節症、足指の巻き爪、筋力低下ですり足になることでの転倒リスク増加、等々。

また、脚全体ではなく足先に限って言うと、普段気にかけて見る部分ではないので、気付いたら大変なことになっていた、ということもあります。

特に糖尿病などの疾患では、本人に自覚のないまま足が壊疽を起して切断、などということもあります。

糖尿病の病変発生部位としては、足趾で59%に上り、病変誘因は靴擦れが69%になります。

 

では、足先の病変に対処するために、普段から何を気を付けていれば良いのでしょうか?

フットケアの勉強会で、講師の先生は以下の項目を挙げていました。

◯身体の免疫力低下 ◯足への血流悪化 ◯足の感覚鈍磨

◯皮膚が薄くて傷つきやすく治りにくい(スキンテア)

◯出血傾向 ◯手の力や見る力が低下する(セルフケア機能低下)

◯上記に関する薬を飲んでいる ◯自己判断力低下 ◯関節の動きや筋力低下

因みに、フットケアは見た目の綺麗さも重要で、それを保つことで足の健康も保つことができるとの話でした。

日々のケアについてのポイントとして、

◯毎日足洗浄を行い、その際お湯は37℃〜39℃で石鹸を使う

◯1日1回保湿 ◯足の保護

を図ることが重要とのことです。

これらに注意して、さらに靴の選定を気を付けることで、足指の病変予防に役立つとのこと。

合わない靴を履くことは、それだけでリスクになるという認識でした。

 

具体的には、まず靴は履いて決めることが重要で、通販はもっての外なんだとか。

また、足の形は人それぞれですが、およそ3パターンに分けられるので、そのパターンに合わせた靴選びをすると良いそうです(以下例示では左側が足型、右側が靴型)。

ギリシア型 → ラウンド

エジプト型 → オブリーク

スクエア型 → スクエア

更に、縫い目が当たらない、つま先の高さとゆとりがある、靴底に厚みがある、踵がカップ状で型崩れしない、という点も考慮する必要があるんだとか。

加えて履き方にも注意点があるらしく、

靴紐を解く→ベロ(甲に当る布地部分)が折れ曲らないようにする→中敷をとって小石などないか確認→つま先を上げ、踵をついて靴の踵部分にスッポリ納まるように履く→靴紐をつま先ほど緩め、足首ほどフィットするように調整する→踵が抜けないか確認

と一度に覚えるには大変な数の項目に気を遣うそうです。

 

足のケアにはこれだけ気を遣う必要があり、ケアを怠ると足(進行すれば脚元)を切断する可能性さえある、ということは肝に銘じておく必要があるかも知れません。

私自身、今回メモ書きをまとめ直して、改めて勉強になりました。



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