食物連鎖のピラミッドは太古から現代まで続く普遍の構造です。

人間がそのトップに君臨して久しいですが、食に由来する身体の不調を訴えるようになったのもまた人間です。

いったい何が起きていて、何が間違いで人間の身体はこれほどおかしくなってしまったのでしょうか?

 

中部大学の武田邦彦先生が、その問いに対して一つの答えを提示しています。

曰く、人間は生野菜をサラダと称して食べるようになったが、植物の持つ毒も未処理のまま身体に取り込むようになった、とのこと。

植物の歴史は常にピラミッドの最下層ですが、彼ら(?)もまた生き残る為に様々な工夫をしています。

分かりやすいのはコアラが食べるユーカリ、毒があるので普通には食べられませんが、コアラは進化の結果として解毒して食べます。

子供のコアラは解毒能力がない為、親の食べた分を食べてその能力を受け継ぎます。

コアラの能力は長い年月をかけて獲得されたものですが、人間には現在その能力は備わっていません。

このように、常に捕食される側だった植物も、考えて自衛能力を備えてきたわけですが、人間は何も考えずに未処理のサラダを食べるようになった、このことが人間が健康を害する一つの理由と考えるわけです。

これら食材の毒を抜く為に、昔から火を入れたり水に浸け置いたりと、過去の日本人は調理法でうまく対処してきました。

サラダはどこでももてはやされますが、少し見直す必要があるのかもしれませんね。

 

さらに武田先生の話では、日本人は長く、日本で育ってきた食べ物を食べてきたので、食事には日本の食材を使用することが望ましいとのこと。

それは、長きに亘って獲得されてきた日本の食材に対する耐性を考えてのことです。

これを武田先生は「eatジャパニーズ」と表現しました。

なるほど確かに、日本人の食生活が大きく変わったのはこの数十年、長く見ても100年程度です。

長寿の人なら一代というその短期間で、新たな食材に対する耐性を得ることは難しいでしょう。

近年、輸入の規制緩和で様々な食材が海外から入ってきて、日本人の食生活は大きく様変わりしています。

この食材は身体に良い、あの食材は健康的だ、という触れ込みは、出ては消えを続けています。

確かに身体に良い食材というものは存在するでしょう、その食材が採れた土地の人にとって

 

日本人として慣れ親しんだ食材を使うことは、日本の生産者を応援することでもあり、ひいては日本の経済を救うことでもあります。

さらに日本人に合った食のスタイルなのだとすれば、嬉しいことではありませんか。

eatジャパニーズ、日本人として応援したいですね!



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