アメリカ・アリゾナ大学教授のアンドルー・ワイル氏の昔の著書に書いてありましたが、日本人の塩分摂取量は非常に高く、脳出血が死亡原因の上位を占めていると記されています。
確かに減塩政策が浸透する以前は、塩分の使用量に気を遣う人は少なかったと思われますし、脳血管疾患が長らく上位に君臨していました。
しかし、日本人は「風呂」によって過剰な塩分を排出している、とも書かれています。
余分な塩分は一部尿となって、また汗となって排出されますが、それを熱い風呂が助けているというのです。
悲しいかな、最近の日本人は風呂に入らずシャワーで済ませることが増えてきていますが、最近は入浴が免疫を上げるというような報道なども目にします。
風呂文化が再興されることが、健康にもつながるかもしれないということですね。
また著書では、ナトリウム(塩)の摂取を制限しても、それだけでは高血圧・脳出血・心臓病・腎臓病などの症状が完全に改善されないと述べられています。
問題はむしろナトリウムとカリウムの比率が崩れることだと述べていますが、これは現在も一部で言われていることですね。
著者はそれでも塩分摂取を控えるように勧めていると同時に、塩の種類にも気を付けるように警告しています。
海塩はいくら澄んだ海を謳っていても、近代以来の環境汚染によってもはや安全とは言えないと言います。
それよりも、岩塩のような昔に凝固したような塩の方が望ましいそうです。
最近では、高血圧自体は悪いことではないとする主張も出てきていますし、私自身も血圧だけで病気を発症するとは思っていません。
血圧よりも大事なのは、血管を通っている「中身」の方だと考えます。
中身が詰まりやすくなれば、血圧が高くなった時には詰まったものが飛ばされ(脳梗塞や肺塞栓症など)、血圧が低ければ詰まったまま塞がってしまうことも考えられます。
また中身である血液が血管自体も栄養するので、中身が悪くなれば血管壁も悪くなるのは当然と言えます。
血圧だけではなく、油や他の食品にも気を使いたいものです。
話は最初に戻りますが、日本人は文化として風呂に入ることを続けてきたため、塩分を摂取してもそれを排出できた、というのはナルホドと思いました。
前述の通り、入浴習慣が廃れてきてしまっていて、特に夏は風呂に入らない人が増えてきていますが、こんな効果もあるんだよ、ということで見直したいですね。
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